2026/03/24 20:45
2025年8月初旬、徳島上勝町へ。今年も阿波晩茶づくりに参加してきました。
仕上がり7kgのお茶のために、10人で3時間、22kgの茶葉を摘む。この記事では、その一日の記録をお届けします。

両手で、根こそぎ。阿波晩茶の茶摘みとは
一般的なお茶の茶摘みと聞くと、新芽をそっと摘み取る繊細な作業を想像するかもしれません。でも阿波晩茶は違います。
摘むのは夏をかけてたっぷりと育った大きな葉。両手を使い、枝が裸になるくらい根こそぎ刈り取ります。無心に、ただ自然と向き合いながら、黙々と手を動かし続ける3時間。これがこのお茶づくりの始まりです。
受け継がれてきた、3つの工程
1
茶摘み・選別
夏に育った大きな茶葉を手で刈り取り、丁寧に選別します。
2
茹で上げ・茶スリ
茶葉を茹でた後、舟型の道具で丁寧にすり潰し、葉に傷をつけます。発酵を促すための大切な工程で、10〜20回以上繰り返します。
3
木桶での乳酸発酵
すり潰した茶葉を木桶に漬け込み、自然な乳酸菌だけで発酵させます。菌を加えず、土地の力だけで育てるのが阿波晩茶の流儀。
単なるお茶づくりではない理由
菌を加えず、木桶で自然に乳酸発酵させるこの製法は、世界的にも非常に珍しいものです。農家さんごとに使う道具や漬け込む時間が少しずつ異なり、できあがるお茶の風味もそれぞれ。
この認定が示すのは、阿波晩茶が単なる飲み物ではなく、上勝町・那賀町の山里に生きる人々の文化そのものだということ。毎年夏にこの作業に携わることは、おいしいお茶をつくることと同時に、その文化を次の世代へ引き継ぐことでもあります。
なんて大変なお茶づくりなんだと、毎回思います。
それでも、また来年もここへ来たいと思わせてくれる場所です。
